“肩ふわブラ”開発ストーリー
チーフデザイナー/塚本信枝(Nobue Tsukamoto)
Profile:服飾専門学校を卒業後、雑貨の商品企画を経て、MICの前身となる会社に入社。専門店ブランドのデサイナーアシスタントとなり、1〜2mmの違いでシルエットに差が出る下着のパターンの奥深さに魅了される。プライベートでは3年前に始めたサーフィンに夢中で、毎週末、海へと出掛ける。
大きいカップサイズのお悩み解決と可愛さを備えたブラジャーを
グラマーバストさん向けのブラジャーを開発するにあたってヒアリングしたところ、多くの方が口にされたのが「ストラップが食い込んで痛い」「ストラップが擦れて赤くなる」など、ストラップに関するお悩みでした。
中には、ご自身でストラップにクッションとなる生地を巻いて改良されている方もいらっしゃったほど…。そのストラップのお悩みを我々が解決できないか、さらには、見た目も美しいブラジャー、可愛いブラジャーができないか、それがレースをストラップにした“肩ふわブラ”開発のスタートです。
レースをたっぷり使用して、美しく可愛いブラジャーを目指しました
肩ふわブラのご注文はこちらリフトパネルとストラップを一体化し、
安定感と負担減を実現
一番こだわって、一番苦労したのが、やはりレースのストラップ部分です。
ストラップの太さ、長さ、形状は開発チームで何度も議論を重ね、モニターさんの意見を聞きながら、修正を繰り返しました。
このブラジャーは、カップのリフトパネルとストラップが一体化していることで、安定感と肩への負担減を叶えているのですが、そこに行き着くまで、かなりの時間を要しました。
そして、裏当てをしなくても、ストラップとしての強度や伸度を備えているレースを作れたことで、ぐんと完成に近づきました。このレースは、カットしても端がほつれない独自の技術で作られた、日本のメーカーによる日本産のレースです。
ストラップの幅は5〜8cm。サイズによって太さや形状が異なります
「美しく整えたい」という声に応えることが、
このブラジャーの役割
レースだけで、なぜバストを支えることができるのか?それは、ストラップレスにしてもバストを支えられるほどのカップと土台があるからです。
前中心を高めにし、強度のあるカップの内側にボーンを片カップ2本、脇に1本仕込んでいます。
昨今は、ラクな着け心地の柔らかいブラジャーが増えている中、ボーンを入れて、内側にしっかり寄せる作りのブラジャーにすることに、正直迷いもありました。
でも、グラマーバストさんのお話を聞くと「美しく整えたい」という声も非常に多かったんです。
それに応えることが、下着専業メーカーである私達がつくる、このブラジャーの役目だと思っています。
バストが内側に寄るようにボーンを仕込み、脇はパワーネットを二重にしてスッキリ
洗濯検査を繰り返し、レースストラップの耐久性を実証
このレースのストラップには、リフトパネルと一体化してバストを引き上げる機能もありますから、サイズ毎に太さや形状を細かく変えています。
それは、生産性や効率を考えると難しいのですが、納得のいく着用感には必要だと判断しました。
実は、レースのみのストラップにして心配だったことがひとつあります。
それは洗濯に対する耐久性です。
レースだけが劣化してヘタらないか洗濯検査を繰り返して、その耐久性を実証しました。
購入いただいたお客様からも「ストラップが洗濯して大丈夫かと思ったけど、問題なかったです」とのコメントいただき、安心しました。
縫製のポイントと寸法の細かい指示書
アンケートのひとつひとつに目を通し、次の開発へ
ありがたいことに、商品をとても気に入り、リピート買いしてくださるお客様もいらっしゃいますし、ユーザーの方からは「肩が楽で安定感もある」「1日つけていても着心地が良い」「肩紐のずれがなく、着用していない感じ」などのお言葉をいただいています。
ご購入頂いた方にはアンケートをお渡し、常にリアルな声を拾い続けています。
ひとつひとつのコメントには開発チーム全員で目を通しています。この“肩ふわブラ”がお客様の声から誕生したように、次の開発のスタートになるよう大切に集めていきます。
“肩ふわブラ”と使用するパーツを染めたサンプル肩ふわブラは当オンラインストアにてご購入いただけます